参議院法制局 Legislative Bureau House of Councillors

③若手職員からのメッセージ

若手職員からのメッセージ①  <入局4年目職員>

現在どのような仕事をしているか

 課で担当している案件について、依頼に関係する資料を収集・整理し、論点メモのたたき台を作成しています。今年で入局4年目となり、案文の作成を任せていただけることも増えました。また、議員が関心を持ちそうなニュースがないか常にチェックし、新規の依頼にも備えています。

印象深いエピソード

 パワハラ規制法案を担当した際の経験を紹介します。入局して最初に関わったこのパワハラ規制法案は、政府の働き方改革関連法案の対案として野党が提出した法案でした。パワハラ規制法案は委員会で審議され、依頼者の答弁補佐のために委員会に陪席するという貴重な経験をしました。法案は成立には至りませんでしたが、その翌年、内閣提出法律案としてパワハラ規制を盛り込んだ法律案が提出、成立しました。ニュースでそのことを知った私は、自分が関わった仕事が世の中を変える第一歩になったことを嬉しく思うとともに、立案した法案がたとえ成立しなかったとしても法制局の仕事の意義は変わらないことを実感しました。

参議院法制局の印象

 参議院法制局は3、4人で一つの課を担当しています。各人が黙々と作業するだけでなく、課で議論して意見を出し合うことも多く、課で一体となって仕事に取り組むことが特徴です。入局1年目から即戦力として積極的に課の議論に参加し、発言や意見を求められます。前提知識の確認、資料の読込み・検討など、事前の準備は大変で、また、少数精鋭のため一人一人に求められる作業も多いですが、その分、仕事のやりがいも大きいです。

オフの過ごし方

 旅行に出かけたり、好きな映画やドラマを観てリフレッシュしています。

受験生へのメッセージ

 参議院法制局のパンフレットやHPを見たことがきっかけで、当局について当時何も知らなかった私がここで働いています。このページを御覧になっているあなたにも素敵な御縁がありますように。

若手職員からのメッセージ②  <入局2年目職員>

現在どのような仕事をしているか

 第一部第一課で国会法や参議院の議院規則、憲法改正に関する立案・調査を担当しています。採用試験関係の業務も担当しており、このHPに掲載されている採用パンフレットも当課で作成したものです!

学生時代にやっておくべきこと

 一番大切なことは、法律科目をしっかりと学び、法的な思考力を身に付けることです。判例や通説以外の考え方にも触れて柔軟な思考力と多角的な視野を養ってください。もちろんスポーツや趣味に取り組むことも大切です。時間を上手に使って多様な経験をして社会人生活に活かしてください!

参議院法制局の魅力・やりがい

 参議院法制局の魅力は、若手職員であっても、法律案に規定する制度や仕組みの検討から条文の文言の書きぶりの検討までの法律案の作成の各段階において、自ら検討し、意見を出すことが求められることです。2年目職員である私も、議員の問題意識を踏まえた上で関連する現行の法制度を理解し、その問題意識の解決方法を探ったり、他の法律との整合性に気を配りつつ条文の書きぶりを検討したりしています。自分で考え出したことが法律案の内容になると、社会に影響を与えたという強いやりがいを感じることができます。

オフの過ごし方

 週末は、自然豊かなところに旅行に行ったり、地方にいる大学時代の友人に会いに行ったりしています。閉会中は少し仕事が落ち着くので長めの休みを取って海外旅行に行きました。

受験生へのメッセージ

 参議院法制局は、他省庁に比べると採用人数も少なく、採用されるかどうか不安に思うこともあると思います。私もそうでした。しかし、参議院法制局で働きたいという素直な自分の思いをしっかりと面接で伝えることができれば、私のように採用につながると思います。就職活動では様々な不安があるかと思いますが、自分の可能性を否定せず、やりたい仕事に就くために自信を持って就職活動に臨んでください!

若手職員からのメッセージ③  <入局2年目職員>

志望動機・参議院法制局に決めた理由

 法曹などの「法律を使う」仕事よりもむしろ「法律を作る」仕事がしたいと思っていたところ、霞が関の省庁とは異なり法律を軸に仕事ができる参議院法制局の存在を知り、当局の仕事に興味を持ちました。当局の仕事が法律(議員立法)を作る専門の仕事であるということが志望の決め手になりました。

入局から1年たって成長したと思うこと

 本当の意味で法律を"読める"ようになったことが一番大きいと思っています。大学生の時は、六法を引きながら勉強する癖をつけていたとはいえ、法律を読むといっても、民法などの法律の個々の条文を読む程度でした。しかし、入局してからは、個々の条文はもちろんのこと、1つの法律について"全体を通して読む"ことが求められ、第1条の目的規定、第2条の定義規定から始まり、目的を直接的に実現するための実体的規定、雑則的規定、罰則規定、附則の施行期日や経過措置に至るまでを、体系的に理解できるようになったかなと思います。参議院法制局においては、国会議員の想いをかなえるため、これまでに例のないような新しい法案を作成することが求められることも多いですが、その前提として、現行の法制度の正確な理解が必要不可欠です。1年たって、立案に当たっての基礎ができたかなと感じています。

今後の目標

 参議院法制局は、3、4人の課で案件を担当しているため、2年目職員である私も、課内の議論に参加して自分なりの意見を述べることが求められています。
 これまでも、課内の議論において私の素朴な疑問が契機となり、議論が深まって更なる検討につながったこともありました。今後は、それにとどまらず、政策の方向性に関する大きな論点について意見を出したり、条文化の際に議員の政策が正確に条文に表れているかや他の法律とのそごがないかといった点について意見を出せるようになりたいと思います。

参議院法制局を目指す方へのメッセージ

 採用情報を見て採用人数の少なさに驚かれた方もいるかと思います。私もそうでした。ですが、参議院法制局で働きたいという素直な思いを自分の言葉で説明できれば、きっと採用につながるはずです。 法制執務に必要な知識は大学では教えてくれないので、入局してから勉強すれば大丈夫です。国会で働きたい、国会議員と一緒に働きたい、法律を作りたいという方、是非お待ちしています!

若手職員からのメッセージ④  <入局1年目職員>

志望動機・参議院法制局に決めた理由

 参議院法制局の説明会で自殺対策基本法の話を聴き、「自分の書いた言葉で誰かの命を救うことができるのか!」と思ったことがきっかけで、当局の仕事に興味を持ちました。その後、所属ゼミで教授から、当局が立案したDV防止法の話を伺い、当局で働きたいと思うようになりました。また、説明会で職場の雰囲気が自分に合っていると感じたことも決め手の一つになりました。

入局前のイメージと違ったところ

 入局前は自分がやっていけるのかと不安に感じていましたが、所管分野の勉強方法からパソコンの使い方に至るまで先輩職員の丁寧なサポートがあり、日々勉強しながら楽しく働いています。
 また、私は人見知りなので、職場になじむのも時間がかかるだろうと思っていましたが、所属課以外の先輩も声をかけてくださるなど、周りの方々の気づかいのおかげで、特にストレスを感じることもなく働き始めることができました。組織が小規模の当局ならではの配慮を感じました。
 仕事の内容については、求められる知識が法律に限定されないことに驚きました。学生時代は法律をはじめ社会科学や人文科学の勉強ばかりしてきましたが、当局においては医療分野など理系的な知識が求められることもあります。知識が足りない分野についてはその勉強も必要になり、当初は戸惑うこともありました。学生時代に法律に限らず幅広い分野に興味を持っておけばよかったなあと思います。

学生時代の学習経験の中で職務に活かせたと思うこと

 憲法のゼミでディベートを行い、自分自身の考えとは異なる立場から法的に理論を構築した経験を経て、自分の意見にこだわらずに中立的に考える視点が養われたと思います。
 また、卒業論文の執筆を通し、教科書や判例の中だけでなく、社会と関連付けて憲法や法律を考えることができました。執筆の過程では、法律の本や論文を読んだり、関連する情報やニュースの収集を行っていたため、法律の文献を読むことに抵抗がなくなり、物事を調べる能力も身に付きました。当局の仕事に調査や情報収集は欠かせないので、当時の経験が役に立っていると思います。

参議院法制局を目指す方へのメッセージ

 私は、元々法律に関連する仕事をしたいと思い、その中でも法律を通して広く社会に貢献できるところを魅力的に感じ、当局を志望しました。法律が好きで、勉強が好きな人には天職だと思います。皆様と一緒に働けるのを楽しみにしています!