法制執務コラム

国民の祝日

 今年もゴールデンウィークの時期がやってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 ところで、私たちがゴールデンウィークの期間を休日として自由に過ごしている法律上の根拠は、果たしていかなるものなのでしょうか。今回は、このゴールデンウィークを成り立たせている「国民の祝日」と、これに関連する休日の制度について、その概要をご紹介したいと思います。

 現在の我が国の「国民の祝日」の根拠となっている法律は、昭和23年に制定された「国民の祝日に関する法律」(以下「祝日法」という。)です。祝日法では「自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、ここに国民こぞつて祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを『国民の祝日』と名づける」とし、各々の「国民の祝日」の名称とその意義について規定しています。現在の「国民の祝日」は、以下の計14日です。

元日(1月1日)
成人の日(1月の第2月曜日)
建国記念の日(政令により2月11日)
春分の日(春分日)
みどりの日(4月29日)
憲法記念日(5月3日)
こどもの日(5月5日)
海の日(7月20日)
敬老の日(9月15日)
秋分の日(秋分日)
体育の日(10月の第2月曜日)
文化の日(11月3日)
勤労感謝の日(11月23日)
天皇誕生日(12月23日

 なお、成人の日と体育の日は、従来、それぞれ1月15日、10月10日とされていましたが、3連休を拡大し、余暇活動をより一層充実させる観点から、平成12年より、それぞれ1月の第2月曜日、10月の第2月曜日に変更されています。

 そのほか、祝日法では、「国民の祝日」に関連する休日の制度についても規定しています。

 まず、祝日法では、「国民の祝日」は休日とすると定めています。次に、「国民の祝日」が日曜日にあたるときは、その翌日を休日とするという、いわゆる振替休日の制度が設けられています。これにより、例えば、本年の4月30日は、みどりの日(4月29日)の振替休日とされています。

 さらに、憲法記念日(5月3日)とこどもの日(5月5日)に挟まれた5月4日を休日とする目的で、その前日及び翌日が「国民の祝日」である日は休日とすることとされています。

 以上が、祝日法による「国民の祝日」と、これに関連する休日の制度の概要です。

 なお、余談ですが、もし、仮に、5月1日を新たに何らかの名称で「国民の祝日」としたら、どのようなことが起きるでしょうか。現在の祝日法を前提とすると、その場合は、4月29日、5月1日、5月3日及び5月5日が「国民の祝日」となり、これらの「国民の祝日」に挟まれた4月30日、5月2日及び5月4日が休日となることから、何と毎年最低でも、4月29日から5月5日までの7日間が連休となります(もちろん、その前後に日曜日などがある年は、さらに連休が増えます。)。そのような改正が祝日法の本来の趣旨に沿うかどうかは議論の余地もあるでしょうが、もし実現すれば、国民からの大きな支持が期待できそうな気がします。

(小野寺理/「立法と調査」NO.223・2001年5月)


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