参議院法制局

第145回国会参法第13号


小学校、中学校及び高等学校の学級規模の適正化の推進等に関する法律案要綱

第一 目的

 この法律は、児童及び生徒の個性に応じた多様な教育の実施と、きめ細かな教育指導の一層の充実を図るため、小学校、中学校及び高等学校の学級規模の適正化の推進等に関し必要な事項を定めることを目的とすること。

(第一条関係)

第二 定義

一 この法律にいう「中学校」には、中等教育学校の前期課程を含み、三及び第六の一の場合には、盲学校、聾学校及び養護学校の中学部も含むものとすること。

(第二条第一項関係)

二 この法律にいう「高等学校」には、中等教育学校の後期課程を含み、三及び第七の一の場合には、盲学校、聾学校及び養護学校の高等部も含むものとすること。

(第二条第二項関係)

三 この法律において「教職員」とは、校長、教頭、教諭、養護教諭、助教諭、養護助教諭、講師、寮母及び事務職員をいい、小学校(盲学校、聾学校及び養護学校の小学部を含む。第五の一において同じ。)及び中学校にあっては学校栄養職員を含み、高等学校にあっては実習助手を含むものとすること。

(第二条第三項関係)

第三 国及び地方公共団体の責務

 国及び地方公共団体は、小学校及び中学校の同学年の児童又は生徒で編制する一学級の児童又は生徒の数並びに高等学校の全日制の課程及び定時制の課程における一学級の生徒の数が、それぞれ三十人以下となるよう学級規模の適正化の推進に関し必要な施策を講ずるものとすること。

(第三条関係)

第四 小学校等の設置者の責務

 小学校若しくは中学校の設置者又は高等学校の設置者は、その設置する小学校若しくは中学校の同学年の児童若しくは生徒で編制する一学級の児童若しくは生徒の数又はその設置する高等学校の全日制の課程若しくは定時制の課程における一学級の生徒の数が、それぞれ三十人以下となるよう学級規模の適正化に努めなければならないものとすること。

(第四条関係)

第五 公立小学校学級編制及び教職員配置改善計画の策定

一 政府は、平成十三年度以降の六箇年間に実施すべき公立の小学校の学級編制及び教職員の配置に関する改善計画(以下「公立小学校学級編制及び教職員配置改善計画」という。)を定めなければならないものとすること。

(第五条第一項関係)

二 公立小学校学級編制及び教職員配置改善計画は、次に掲げる事項について定めるものとすること。

(第五条第二項関係)

1 改善の基本方針

2 学級編制の改善に関する事項

3 教職員の配置の改善に関する事項

三 二の2に掲げる事項には、公立の小学校の同学年の児童で編制する一学級の児童の数の標準となる数を、平成十三年度を初年度として六箇年で、学年の区分に応じて第一学年から順次三十人に引き下げることが含まれていなければならないものとすること。

(第五条第三項関係)

四 二の3に掲げる事項には、三の標準となる数を引き下げることに伴い必要となる教職員の数の改善に関する事項のほか、次に掲げる事項が含まれていなければならないものとすること。

(第五条第四項関係)

1 教諭、助教諭及び講師(講師にあっては、常時勤務の者に限る。以下「教諭等」という。)の担当する授業時数の軽減並びにこれに伴い必要となる教諭等の数の改善に関する事項

2 児童の心身の発達に配慮し個性に応じた教育を行うために複数の教頭及び教諭等の協力による指導が行われる場合の教頭及び教諭等の数の加算措置の改善に関する事項

3 養護教諭、学校栄養職員及び事務職員の数の改善に関する事項

4 1から3までに掲げるもののほか、教育上特別の配慮を必要とする場合において、これらと併せて行う教職員の数の加算措置の改善に関する事項

五 政府は、公立小学校学級編制及び教職員配置改善計画を定めたときは、これを国会に報告するとともに、公表しなければならないものとすること。これを変更したときも、同様とすること。

(第五条第五項関係)

第六 公立中学校学級編制及び教職員配置改善計画の策定

一 政府は、平成十三年度以降の三箇年間に実施すべき公立の中学校の学級編制及び教職員の配置に関する改善計画(以下「公立中学校学級編制及び教職員配置改善計画」という。)を定めなければならないものとすること。

(第六条第一項関係)

二 第五の二から五までについては、公立中学校学級編制及び教職員配置改善計画について準用するものとすること。

(第六条第二項関係)

第七 公立高等学校学級編制及び教職員配置改善計画の策定

一 政府は、平成十三年度以降の三箇年間に実施すべき公立の高等学校の学級編制及び教職員の配置に関する改善計画(以下「公立高等学校学級編制及び教職員配置改善計画」という。)を定めなければならないものとすること。

(第七条第一項関係)

二 第五の二から五までについては、公立高等学校学級編制及び教職員配置改善計画について準用するものとすること。

(第七条第二項関係)

第八 法制上の措置等

 政府は、公立小学校学級編制及び教職員配置改善計画、公立中学校学級編制及び教職員配置改善計画及び公立高等学校学級編制及び教職員配置改善計画を実施するため、必要な法制上及び財政上の措置その他の措置を講じなければならないものとすること。

(第八条関係)

第九 学校法人への助成措置

 国は、小学校、中学校又は高等学校を設置する学校法人に対し、第四に規定する学級規模の適正化に伴う教職員の配置の改善及び学校施設の整備に必要な助成措置を講ずるものとすること。

(第九条関係)

第十 附則

 この法律は、公布の日から施行するものとすること。