参議院法制局

第143回国会参法第3号


金融監督委員会設置法(案)

目次

第一章 総則(第一条)

第二章 金融監督委員会

第一節 通則(第二条―第十七条)

第二節 金融監督庁

第一款 通則(第十八条―第二十一条)

第二款 証券取引等監視委員会(第二十二条―第三十一条)

第三章 職員(第三十二条)

附則

第一章 総則

(目的)

第一条 この法律は、金融機関の破綻が相次いで発生し、我が国の金融の機能が大きく低下している現状にかんがみ、新たに金融監督委員会を設置することとし、あわせて、その所掌事務の範囲及び権限を明確に定めるとともに、その所掌する行政事務を能率的に遂行するに足る組織を定めることを目的とする。

第二章 金融監督委員会

第一節 通則

(設置)

第二条 国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第三条第二項の規定に基づいて、総理府の外局として、金融監督委員会を設置する。

(任務)

第三条 金融監督委員会は、法令の定めるところにより、預金者、保険契約者、有価証券の投資者等を保護するとともに金融及び有価証券の流通の円滑を図るため、銀行業、保険業、証券業その他の金融業の免許等及びこれらを営む者の検査その他の監督をし、並びに証券取引等の監視をすることその他の金融及び証券取引に関する国の事務(大蔵省の所掌に属するものを除く。)を一体的に行うことにより、我が国の金融制度及び証券取引制度の健全な発展に資することを主たる任務とする。

(所掌事務及び権限)

第四条 金融監督委員会の所掌事務は、次に掲げる事務とし、その権限の行使は、その所掌事務の範囲内で法律(法律に基づく命令を含む。)に従ってなされなければならない。

一 銀行業、信託業及び無尽業の免許並びにこれらを営む者の検査その他の監督に関すること。

二 銀行持株会社の認可及び検査その他の監督に関すること。

三 信用金庫、信用金庫連合会、労働金庫及び労働金庫連合会の事業の免許並びに信用金庫、労働金庫、信用協同組合、農業協同組合、水産業協同組合、農林中央金庫その他の預金又は貯金の受入れを業とする民間事業者並びに信用保証協会、農業信用基金協会及び漁業信用基金協会の検査その他の監督に関すること。

四 預金保険機構の監督に関すること及び預金保険機構による資金援助に係る金融機関の合併等の適格性の認定等を行うこと。

五 農水産業協同組合貯金保険機構の監督に関すること及び農水産業協同組合貯金保険機構による資金援助に係る農水産業協同組合の合併等の適格性の認定等を行うこと。

六 生命保険業及び損害保険業の免許並びにこれらを営む者の検査その他の監督に関すること。

七 保険持株会社の認可及び検査その他の監督に関すること。

八 保険契約者保護機構(保険業法(平成七年法律第百五号)に規定する保険契約者保護機構をいう。)の設立の認可及び監督に関すること並びに保険契約者保護機構による資金援助に係る保険契約の移転等の適格性の認定を行うこと。

九 地震再保険事業に関すること。

十 自動車損害賠償責任共済に関すること。

十一 証券業を営む者の登録及び検査その他の監督に関すること。

十二 投資者保護基金(証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)に規定する投資者保護基金をいう。)の設立の認可及び監督に関すること並びに投資者保護基金による返還資金融資に係る適格性の認定を行うこと。

十三 証券金融会社の免許及び検査その他の監督に関すること。

十四 証券投資信託委託業を営む者の認可及び検査その他の監督に関すること。

十五 証券投資法人(証券投資信託及び証券投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)に規定する証券投資法人をいう。)の登録及び検査その他の監督に関すること。

十六 証券取引所の設立の免許及び検査その他の監督に関すること。

十七 証券業協会の設立の認可及び検査その他の監督に関すること。

十八 証券投資信託協会の監督に関すること。

十九 投資顧問業(有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律(昭和六十一年法律第七十四号)に規定する投資顧問業をいう。)を営む者の登録及び検査その他の監督に関すること。

二十 証券投資顧問業協会及び全国証券投資顧問業協会連合会の検査その他の監督に関すること。

二十一 有価証券の発行に関する届出書又は発行登録書等、有価証券の公開買付けに関する届出書等、株券等の大量保有の状況に関する報告書及び有価証券に関する報告書についての審査及び処分に関すること。

二十二 企業会計の基準の設定に関すること。

二十三 企業資本その他企業の財務に関すること。

二十四 公認会計士、会計士補、監査法人及び日本公認会計士協会の監督に関すること。

二十五 社債等の登録に関すること。

二十六 金融先物取引業(金融先物取引法(昭和六十三年法律第七十七号)に規定する金融先物取引業をいう。)を営む者の許可及び検査その他の監督に関すること。

二十七 金融先物取引所の設立の免許及び検査その他の監督に関すること。

二十八 金融先物取引業協会の検査その他の監督に関すること。

二十九 貸金業(貸金業の規制等に関する法律(昭和五十八年法律第三十二号)に規定する貸金業をい う。)を営む者の登録及び検査その他の監督に関すること。

三十 抵当証券業(抵当証券業の規制等に関する法律(昭和六十二年法律第百十四号)に規定する抵当証券業をいう。)を営む者の登録及び検査その他の監督に関すること。

三十一 抵当証券保管機構の指定及び検査その他の監督に関すること。

三十二 抵当証券業協会の検査その他の監督に関すること。

三十三 特定目的会社(特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)に規定する特定目的会社をいう。)の登録及び検査その他の監督に関すること。

三十四 商品投資販売業(商品投資に係る事業の規制に関する法律(平成三年法律第六十六号)に規定する商品投資販売業をいう。)、特定債権等譲受業及び小口債権販売業(特定債権等に係る事業の規制に  関する法律(平成四年法律第七十七号)に規定する特定債権等譲受業及び小口債権販売業をいう。)並びに不動産特定共同事業(不動産特定共同事業法(平成六年法律第七十七号)に規定する不動産特定共同事業をいう。)を営む者の許可及び検査その他の監督に関すること。

三十五 前払式証票の規制等に関する法律(平成元年法律第九十二号)の適用を受ける前払式証票の規制に関すること。

三十六 日本銀行に関すること。

三十七 準備預金制度に関すること。

三十八 金融機関の金利を調整すること。

三十九 国民貯蓄計画を樹立し、国民貯蓄を奨励すること。

四十 勤労者の貯蓄に係る勤労者財産形成政策基本方針の策定に関すること。

四十一 預り金(出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(昭和二十九年法律第百九十五  号)に規定する預り金をいう。)となるべき金銭の受入れについての情報の収集に関すること。

四十二 証券取引及び金融先物取引に係る犯則事件の調査に関すること。

四十三 金融機関の業務の健全性の確保に関する指針の策定に関すること。

四十四 金融機関に関する行政に関する苦情等につき、必要な処理をすること。

四十五 前各号に掲げるもののほか、法律(法律に基づく命令を含む。)に基づき金融監督委員会に属させられた事務

(国会に対する報告等)

第五条 金融監督委員会は、おおむね六月に一回、内閣総理大臣を経由して、国会に対し、所掌事務の処理状況を報告するとともに、その概要を公表しなければならない。

(組織)

第六条 金融監督委員会は、委員長及び委員四人をもって組織する。

(委員長)

第七条 委員長は、国務大臣をもって充てる。

2 委員長は、会務を総理し、金融監督委員会を代表する。

3 委員長に事故があるときは、あらかじめその指名する委員が、その職務を代理する。

(委員の任命)

第八条 委員は、経済、金融又は法律に関する学識経験のある者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。

2 委員の任期が満了し、又は欠員が生じた場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、前項の規定にかかわらず、同項に定める資格を有する者のうちから委員を任命することができる。

3 前項の場合においては、任命後最初の国会において両議院の事後の承認を得なければならない。この場合において、両議院の事後の承認が得られないときは、内閣総理大臣は、直ちにその委員を罷免しなければならない。

(委員の任期)

第九条 委員の任期は三年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

2 委員は、再任されることができる。

3 委員の任期が満了したときは、当該委員は、後任者が任命されるまで引き続きその職務を行うものとする。

(委員の身分保障)

第十条 委員は、次の各号のいずれかに該当する場合を除いては、在任中、その意に反して罷免されることがない。

一 禁治産、準禁治産又は破産の宣告を受けたとき。

二 禁錮以上の刑に処せられたとき。

三 金融監督委員会により、心身の故障のため職務の執行ができないと認められたとき、又は職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認められたとき。

(委員の罷免)

第十一条 内閣総理大臣は、委員が前条各号のいずれかに該当するときは、その委員を罷免しなければならない。

(委員の服務等)

第十二条 委員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。

2 委員は、在任中、政党その他の政治的団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない。

3 委員は、在任中、内閣総理大臣の許可のある場合を除くほか、報酬を得て他の職務に従事し、又は営利事業を営み、その他金銭上の利益を目的とする業務を行ってはならない。

4 委員の給与は、別に法律で定める。

(会議)

第十三条 金融監督委員会は、委員長が招集する。

2 金融監督委員会は、委員長及び二人以上の委員の出席がなければ、会議を開き、議決をすることができない。

3 金融監督委員会の議事は、出席者の過半数でこれを決する。可否同数のときは、委員長の決するところによる。

4 金融監督委員会が第十条第三号の規定による認定をするには、前項の規定にかかわらず、本人を除く全員の一致がなければならない。

(規則の制定)

第十四条 金融監督委員会は、その所掌事務について、法律若しくは政令を実施するため、又は法律若しくは政令の特別の委任に基づいて、金融監督委員会規則を制定することができる。

(事務局)

第十五条 金融監督委員会の事務を処理させるため、金融監督委員会に事務局を置く。

2 事務局に、事務局長及び所要の職員を置く。

3 事務局長は、委員長の命を受けて、局務を掌理する。

4 事務局の内部組織は、政令で定める。

(地方事務所)

第十六条 第四条第四十四号の事務その他政令で定める金融監督委員会の事務を分掌させるため、金融監督委員会の事務局の地方機関として、所要の地に地方事務所を置く。

2 前項の地方事務所の名称、位置及び管轄区域は、政令で定める。

(関係行政機関との協力等)

第十七条 金融監督委員会は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料の提出、説明その他の必要な協力を求めることができる。

2 金融監督委員会は、その任務を達成するため必要があると認めるときは、大蔵大臣に対して、金融制度又は証券取引制度の企画又は立案についての意見を述べることができる。

3 前項に規定するもののほか、金融監督委員会及び大蔵大臣は、それぞれその所掌事務を適切に遂行するため、相互に緊密な連絡をとるものとする。

第二節 金融監督庁

第一款 通則

(設置)

第十八条 国家行政組織法第三条第三項ただし書の規定に基づいて、金融監督委員会に、金融監督庁を置く。

(任務及び長)

第十九条 金融監督庁は、法令の定めるところにより、預金者、保険契約者、有価証券の投資者等を保護するとともに金融及び有価証券の流通の円滑を図るため、銀行業、保険業、証券業その他の金融業を営む民間事業者等の業務の適切な運営又は経営の健全性が確保されるようこれらの民間事業者等について検査その他の監督をし、及び証券取引等の公正が確保されるようその監視をすることを主たる任務とする。

2 金融監督庁の長は、金融監督庁長官とする。

(所掌事務及び権限)

第二十条 金融監督庁の所掌事務は、第四条第一号から第八号まで、第十号から第二十号まで、第二十六号から第三十五号まで及び第四十一号に掲げる事務(法律に基づく金融監督委員会の権限に属する事項に係るものを除く。)並びに同条第四十二号に掲げる事務その他法律(法律に基づく命令を含む。)に基づき金融監督庁に属させられた事務とし、その権限の行使は、その所掌事務の範囲内で法律(法律に基づく命令を含む。)に従ってなされなければならない。

(関係行政機関との協力)

第二十一条 金融監督庁長官は、金融監督庁の所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料の提出、説明その他の必要な協力を求めることができる。

2 金融監督庁長官及び金融関連業者(金融監督庁の所掌に係る金融業に類似し、又は密接に関連する事業を営む者をいう。)に対する検査を所掌する行政機関の長は、効率的な検査の実施のため、意見の交換を図るとともに、それぞれの求めに応じ、それぞれの職員に協力させることができる。

第二款 証券取引等監視委員会

(設置及び所掌事務)

第二十二条 金融監督庁に、証券取引等監視委員会を置く。

2 証券取引等監視委員会は、第四条第十一号、第十六号、第十七号及び第二十六号から第二十八号までに掲げる事務に係る法律(法律に基づく命令を含む。)に基づきその権限に属させられた事項に係る事務並びに同条第四十二号に掲げる事務をつかさどる。

(職権の行使)

第二十三条 証券取引等監視委員会の委員長及び委員は、独立してその職権を行う。

(組織)

第二十四条 証券取引等監視委員会は、委員長及び委員二人をもって組織する。

2 第七条第二項及び第三項の規定は、証券取引等監視委員会の委員長について準用する。

(委員長及び委員の任命)

第二十五条 委員長及び委員は、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。

2 委員長又は委員の任期が満了し、又は欠員が生じた場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、前項の規定にかかわらず、委員長又は委員を任命することができる。

3 前項の場合においては、任命後最初の国会において両議院の事後の承認を得なければならない。この場合において、両議院の事後の承認が得られないときは、内閣総理大臣は、直ちにその委員長又は委員を罷免しなければならない。

(準用規定)

第二十六条 第九条から第十二条までの規定は、証券取引等監視委員会の委員長及び委員について準用する。

(会議)

第二十七条 証券取引等監視委員会は、委員長が招集する。

2 証券取引等監視委員会の議事は、出席した委員長又は委員のうち、二人以上の賛成をもってこれを決する。

(事務局)

第二十八条 証券取引等監視委員会の事務を処理させるため、証券取引等監視委員会に事務局を置く。

2 第十五条第二項から第四項までの規定は、証券取引等監視委員会の事務局について準用する。

(勧告)

第二十九条 証券取引等監視委員会は、証券取引法その他の法律の規定に基づき、検査又は犯則事件の調査(次条において「証券取引検査等」という。)を行った場合において、必要があると認めるときは、その結果に基づき、証券取引又は金融先物取引の公正を確保するため行うべき行政処分その他の措置について金融監督委員会及び金融監督庁長官に勧告することができる。

2 金融監督委員会及び金融監督庁長官は、前項の勧告を受けたときは、これを尊重しなければならない。

3 証券取引等監視委員会は、第一項の勧告をした場合には、金融監督委員会及び金融監督庁長官に対し、当該勧告に基づいてとった措置について報告を求めることができる。

(建議)

第三十条 証券取引等監視委員会は、証券取引検査等の結果に基づき、必要があると認めるときは、証券取引又は金融先物取引の公正を確保するために必要と認められる施策について金融監督委員会、金融監督庁長官又は大蔵大臣に建議することができる。

(金融監督庁長官が行う検査についての報告の義務等)

第三十一条 金融監督庁長官は、その行う金融及び証券取引に係る金融機関その他の者に対する検査(証券取引等監視委員会の所掌に属するものを除く。)で政令で定めるもの(以下この条において「金融機関等検査」という。)に関し、毎年、検査の実施方針その他の基本的事項について証券取引等監視委員会に諮り、その意見を聴かなければならない。

2 金融監督庁長官は、四半期ごとに、金融機関等検査の実施状況を証券取引等監視委員会に報告しなければならない。

3 証券取引等監視委員会は、必要があると認めるときは、金融機関等検査に係る事務の運営その他の施策について金融監督庁長官に建議することができる。

第三章 職員

第三十二条 前章に規定するものその他別に法律で定めるもののほか、金融監督委員会に置かれる職員の任免、昇任、懲戒その他人事管理に関する事項については、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)の定めるところによる。

附 則

(施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して一月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第五条の規定は、公布の日から施行する。

(所掌事務の特例)

第二条 金融監督委員会は、第四条各号に掲げる事務のほか、当分の間、金融機能の正常化に関する特別措置法(平成十年法律第   号)に基づき金融監督委員会に属させられた事務をつかさどる。

(金融監督庁設置法の廃止)

第三条 金融監督庁設置法(平成九年法律第百一号)は、廃止する。

(経過措置等)

第四条 金融システム改革のための関係法律の整備等に関する法律(平成十年法律第百七号)の施行の日の前日までの間における第四条及び第二十条の規定の適用については、第四条中「次に掲げる事務」とあるのは「次に掲げる事務(第十五号に掲げるものを除く。)」と、同条第十一号中「登録」とあるのは「免許」と、同条第十四号中「証券投資信託委託業を営む者の認可」とあるのは「証券投資信託の委託会社の免許」と、第二十条中「第十号から第二十号まで」とあるのは「第十号から第十四号まで、第十六号から第二十号まで」とする。

第五条 第八条第一項の規定による金融監督委員会の委員の任命のために必要な行為は、この法律の施行前においても行うことができる。

2 この法律の施行の日以後最初に任命される金融監督委員会の委員の任命について、国会の閉会又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは、第八条第二項及び第三項の規定を準用す  る。

第六条 従前の金融監督庁及びその職員は、この法律の規定に基づく金融監督庁及びその職員となり、同一性をもって存続するものとする。

2 この法律の施行の際現に従前の証券取引等監視委員会の委員長又は委員である者は、それぞれこの法律の施行の日に、第二十五条の規定により、この法律の規定に基づく証券取引等監視委員会の委員長又は委員として任命されたものとみなす。この場合において、その任命されたものとみなされる者の任期は、第二十六条において準用する第九条第一項の規定にかかわらず、同日における従前の証券取引等監視委員会の委員長又は委員としてのそれぞれの任期の残任期間と同一の期間とする。

3 この法律の施行前に従前の証券取引等監視委員会が内閣総理大臣、金融監督庁長官又は大蔵大臣に対してした附則第三条の規定による廃止前の金融監督庁設置法第十八条第一項の勧告又は同法第十九条若しくは第二十条第三項の建議については、これを、この法律の規定に基づく証券取引等監視委員会が、この法律の相当規定に基づいて、金融監督委員会若しくは金融監督庁長官に対してした勧告又は金融監督委員会、金融監督庁長官若しくは大蔵大臣に対してした建議とみなして、この法律の規定を適用する。

(政令への委任)

第七条 前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

(関係法律の整備)

第八条 この法律の施行に伴う関係法律の整備については、別に法律で定める。

 

理 由

 我が国の金融制度及び証券取引制度の健全な発展を図るため、銀行業、保険業、証券業その他の金融業を営む民間業者等についての免許及び検査その他の監督並びに証券取引等の監視に関する事務を行うとともに、現下の経済状況等にかんがみ、当分の間、金融機関の破綻の処理に関する事務をつかさどるため、総理府の外局として、金融監督委員会を設置する必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

 

この法律の施行に要する経費

 この法律の施行に要する経費としては、金融監督委員会の設置等について、金融監督庁及び大蔵省金融企画局の既定経費のほか、新たに平年度約六億円の経費を要する見込みである。