参議院法制局

第142回国会参法第2号


解雇等の規制に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(案)

(労働基準法の一部改正)

第一条 労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)の一部を次のように改正する。

 第十五条の見出しを「(労働条件に関する書面の交付)」に改め、同条第一項中「賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない」を「、次の各号に掲げる事項を明らかにした書面を交付しなければならない」に改め、同項後段を削り、同項に次のただし書及び各号を加える。

 ただし、第五号から第十二号までに掲げる事項については、使用者がこれらに関する定めをしない場合においては、この限りでない。

一 就業の場所及び従事すべき業務に関する事項

二 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて交代に就業させる場合における就業時転換に関する事項

三 賃金(退職手当及び第六号に規定する賃金を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項

四 退職に関する事項

五 退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項

六 臨時に支払われる賃金(退職手当を除く。)、賞与及び第二十四条第二項ただし書の命令で定める賃金並びに最低賃金額に関する事項

七 労働者に負担させるべき食費、作業用品その他に関する事項

八 安全及び衛生に関する事項

九 職業訓練に関する事項

十 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項

十一 表彰及び制裁に関する事項

十二 休職に関する事項

 第十五条第二項中「前項」を「第一項」に、「明示された労働条件」を「交付された書面に記載された事項」に改め、同条第一項の次に次の一項を加える。

 使用者は、前項各号に掲げる事項について変更があつた場合においては、速やかに、労働者に対して、当該変更に係る事項を明示しなければならない。

 第二十条及び第二十一条を次のように改める。

第二十条及び第二十一条 削除

 第九十八条第二項中「中央労働基準審議会は」の下に「解雇等の規制に関する法律(平成十年法律第   号)、」を、「地方労働基準審議会は」の下に「解雇等の規制に関する法律、」を加える。

 第百十四条及び第百十九条第一号中「、第二十条」を削る。

 第百二十条第一号中「第十五条第一項若しくは第三項」を「第十五条第一項、第二項若しくは第四項」に改める。

 附則に次の一条を加える。

第百三十五条 政府は、労働者の労働条件に関する監督が適正に行われるようにするため、これに必要な数の労働基準監督署の設置及び労働基準監督官の配置等の措置を講ずるよう努めなければならない。

(国会職員法の一部改正)

第二条 国会職員法(昭和二十二年法律第八十五号)の一部を次のように改正する。

 第四十五条第一項中「及び労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)」を「、労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)並びに解雇等の規制に関する法律(平成十年法律第   号)第六条、第七条、第八条(同条に規定する特定日々雇用労働者に係る部分に限る。)及び第十五条から第二十一条までの規定(これらの規定に係る罰則の規定を含む。)」に、「基く」を「基づく」に改める。

(国家公務員法の一部改正)

第三条 国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)の一部を次のように改正する。

 附則第十六条中「及び船員災害防止活動の促進に関する法律(昭和四十二年法律第六十一号)」を「、船員災害防止活動の促進に関する法律(昭和四十二年法律第六十一号)並びに解雇等の規制に関する法律(平成十年法律第   号)第六条、第七条、第八条(同条に規定する特定日々雇用労働者に係る部分に限る。)及び第十五条から第二十一条までの規定(これらの規定に係る罰則の規定を含む。)」に、「の法律に基いて」を「に基づいて」に改める。

(地方公務員法の一部改正)

第四条 地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)の一部を次のように改正する。

 第五十八条第三項本文中「並びに船員災害防止活動の促進に関する法律第六十二条の規定」を「、船員災害防止活動の促進に関する法律第六十二条の規定並びに解雇等の規制に関する法律(平成十年法律第   号)第十七条の規定」に改め、同項ただし書中「並びに船員災害防止活動の促進に関する法律第六十二条の規定」を「、船員災害防止活動の促進に関する法律第六十二条の規定並びに解雇等の規制に関する法律第十七条の規定」に改め、同条第四項中「及び船員災害防止活動の促進に関する法律の規定」を「、船員災害防止活動の促進に関する法律及び解雇等の規制に関する法律の規定」に、「基く」を「基づく」に改める。

(国家公務員退職手当法の一部改正)

第五条 国家公務員退職手当法(昭和二十八年法律第百八十二号)の一部を次のように改正する。

 第九条中「労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第二十条及び第二十一条」を「解雇等の規制に関する法律(平成十年法律第   号)第六条、第七条及び第八条(同条に規定する特定日々雇用労働者に係る部分に限る。)」に、「但し」を「ただし」に、「の外」を「のほか」に改める。

(自衛隊法の一部改正)

第六条 自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)の一部を次のように改正する。

 第百八条中「及び労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)」を「、労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)並びに解雇等の規制に関する法律(平成十年法律第   号)第六条、第七条、第八条(同条に規定する特定日々雇用労働者に係る部分に限る。)及び第十五条から第二十一条までの規定(これらの規定に係る罰則の規定を含む。)」に、「基く」を「基づく」に改める。

(社会保険労務士法の一部改正)

第七条 社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)の一部を次のように改正する。

 別表第一中第二十号の二十の次に次の一号を加える。

二十の二十一 解雇等の規制に関する法律(平成十年法律第   号)

(建設労働者の雇用の改善等に関する法律の一部改正)

第八条 建設労働者の雇用の改善等に関する法律(昭和五十一年法律第三十三号)の一部を次のように改正する。

 第七条中「を雇い入れたときは、速やかに」を「との労働契約の締結に際し」に、「、その雇入れに係る事業場の名称及び所在地、雇用期間並びに従事すべき業務の内容」を「及び雇用期間」に改める。

 第十二条中第三号を第四号とし、第二号を第三号とし、第一号の次に次の一号を加える。

二 第七条の規定による文書を交付せず、又は偽りの文書を交付したとき。

(育児休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の一部改正)

第九条 育児休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成三年法律第七十六号)の一部を次のように改正する。

 第十条に次の一項を加える。

2 事業主は、育児休業中の労働者を解雇することができない。ただし、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合においては、この限りでない。

(労働省設置法の一部改正)

第十条 労働省設置法(昭和二十四年法律第百六十二号)の一部を次のように改正する。

 第四条第三十号中「労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)」の下に「、解雇等の規制に関する法律(平成十年法律第   号)」を加える。

 第五条中第十八号の次に次の一号を加える。

十八の二 解雇等の規制に関する法律に基づいて、使用者又は労働者に必要な事項を報告させ、又は出頭させること。

 第七条第一項及び第八条第一項中「同法」の下に「、解雇等の規制に関する法律」を加える。

附 則

(施行期日)

第一条 この法律は、解雇等の規制に関する法律(平成十年法律第   号)の施行の日から施行する。

(労働基準法の一部改正に伴う経過措置)

第二条 使用者は、この法律の施行前から引き続き使用する労働者に対し、この法律の施行後速やかに、第一条の規定による改正後の労働基準法第十五条第一項各号に掲げる事項を明らかにした書面を交付するよう努めなければならない。

2 この法律の施行前に使用者が第一条の規定による改正前の労働基準法第二十条第一項の規定によりした解雇の予告については、なお従前の例による。

3 この法律の施行前にした行為及び前項の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(建設労働者の雇用の改善等に関する法律の一部改正に伴う経過措置)

第三条 この法律の施行前に雇い入れられた第八条の規定による改正前の建設労働者の雇用の改善等に関する法律(以下この条において「旧建設労働者雇用改善法」という。)第二条第二項に規定する建設労働者であってこの法律の施行の際旧建設労働者雇用改善法第七条に規定する文書の交付を受けていないものに対する当該文書の交付については、なお従前の例による。

(国家公務員等の旅費に関する法律の一部改正)

第四条 国家公務員等の旅費に関する法律(昭和二十五年法律第百十四号)の一部を次のように改正する。

 第四十七条中「第十五条第三項」を「第十五条第四項」に改める。

(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部改正)

第五条 短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律(平成五年法律第七十六号)の一部を次のように改正する。

 第六条を次のように改める。

第六条 削除

 

理 由

 解雇等の規制に関する法律の施行に伴い、労働基準法等関係法律の規定の整備等を行う必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。