法制執務コラム

スポーツ振興にまつわる法律

 10月となり、秋も深まってまいりました。芸術、読書など人それぞれの秋をお過ごしのことと思いますが、今回は、スポーツの秋にちなんでスポーツ振興にまつわる法律をいくつかご紹介します。

 まずは、スポーツ振興法です。スポーツは、心身の健全な発達と明るく豊かな生活の形成に役立つものです。そこで、この法律は、スポーツ振興のため、その施策の基本を明らかにしています。例えば、スポーツ振興のための措置として、国民体育大会の開催、指導者の養成、スポーツ施設の整備、スポーツの優秀な成績を収めた者等への顕彰等が定められています。

 次に、totoでおなじみのスポーツ振興投票の実施等に関する法律は、多種多様なスポーツを振興するために必要となる資金の確保を目的として制定されたものです。スポーツ振興投票の対象は、サッカーと法律で明記されていますが、これは、サッカーが、国民に人気があり、プロスポーツとして安定的に試合が行われる体制が整っていること、選手個人の負担を避けやすい集団スポーツであること、諸外国で成功しており、ノウハウが蓄積されていることなどの理由からです。この投票には、試合結果を購入者が予想するものやコンピューターが選ぶものなどがあり、この収益は、スポーツ施設の整備、スポーツ活動の助成などに使われています。

 さて、2016年夏季オリンピック大会の国内候補地が東京となりましたが、国際的な大会の開催もスポーツ振興に資するものです。過去に国内で開催されたオリンピック大会やワールドカップサッカー大会については、その円滑な準備・運営のため、特別措置法が定められました。例えば、オリンピック東京大会の準備等のために必要な特別措置に関する法律や平成十四年ワールドカップサッカー大会特別措置法などにおいては、寄附金付郵便葉書等の発行の特例や大会の運営者の職員に関しての特例等が規定されました。

 なお、昭和39年のオリンピック東京大会に関しては、その開会式の日(10月10日)を記念して、国民の祝日に関する法律において、「スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう」日として体育の日が設けられました(体育の日が10月第2月曜日になったことについては、法律のラウンジ37を参照のこと)。

 前述のスポーツ振興法では、スポーツは「する」対象として位置付けられていますが、スポーツには「見聞き」する楽しみもあります。この秋は体育の日だけでなく、それぞれの形でスポーツに親しんでみてはいかがでしょう。

(三俣真知子/「立法と調査」NO.260・2006年10月)


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